【〜第52回(2024/4/25)まで】薄明塾読書会の全活動記録

次回以降の募集

第53回:2024年05月16日(木)19:00〜 / 梅田 詳細・申込はコチラ

第54回:2024年06月07日(金)19:00〜 / 梅田 詳細・申込はコチラ

第52回ー2024年4月25日

『電池の覇者: EVの命運を決する戦い/佐藤 登』『磯田道史と日本史を語ろう/磯田 道史』『地政学が最強の教養である/田村耕太郎』『「自傷的自己愛」の精神分析/斎藤 環』『コンプレックス/河合 隼雄』『ビンボーはカッコイイ/森永 卓郎』『トランスジェンダーになりたい少女たち/アビゲイル・シュライアー』『世界は経営でできている/岩尾 俊兵』『科学的な適職/鈴木 祐』『NOISE/ダニエル・カーネマン』『教養を深める/森本 あんり』

 

今日も幅広い書籍が集まって楽しめました。本読書会の特徴は「その場で読む」「回し読みをすることで他者の視点を楽しむ」ことですが、本日はその特徴が大きく出ました。

『世界は経営でできている/岩尾 俊兵』において、経営者の方はライトな書き方に物足りなさを感じ、日本文学専攻の大学生は文体の面白さと著名文学作品のパロディでつけられた副題を楽しみました。見ている視点がまったく違うわけですね。

どちらが良い悪いではなく、同じ本でも多様な解釈の仕方があるということで、コンテンツそのものではなくコンテンツと読み手の"その間にあるもの"こそが読書なんだと再認識させられます。

 

『教養を深める/森本 あんり』:教養を人間が人間らしく生きるためのもの、と定義されていました。これは通常の状態ではなく、天災や戦争といった異常状態においても人間が倫理観、つまり人間らしさを失わないですむための精神力を鍛えることという文脈で紹介されています。また、いつまでも"憧れ"を失わない精神の強さを保つためとも。大人になるにつれて現実はより冷静に現実味を増していきますが、教養とはその冷徹なる現実の中にいても、一種の憧れをもって自分自身や人類の明るい可能性を追求し続ける心の強さを育てるもの、だそうです。

 

『ビンボーはカッコイイ/森永 卓郎』:原著は1999年の書籍ですが、格差社会の拡大や金銭的価値観以外を求める人々が増えてきて社会の価値観は大きく変化するであろうことを経済データからもエッセイとしての観点からも予測しており、25年後の現在はまさにその時代なっています。慧眼といわざるをえません。1999年といえばようやくガラケーが普及し始め、iモードが登場し、モーニング娘がLOVEマシーンを歌っていたころです。SNSどころかブログのような個人発信できるようなツールはまだまだ無く、そんな時代に「個人が自分の価値観や好きなことを発信して、それが金銭的価値よりも重要でカッコイーと思われる」と語った本。

第51回ー2024年4月11日

『絶望の国の幸福な若者たち/古市 憲寿』『美術を書く/シルヴァン・バーネット』『博報堂クリエイティブプロデューサーが明かす 「質問力」って、じつは仕事を有利に進める最強のスキルなんです。/ひきた よしあき』『トランスジェンダーになりたい少女たち/アビゲイル・シュライアー』『親切で世界を救えるか/堀越 英美』『数学する身体/森田 真生』『エルドアンが変えたトルコ: 長期政権の力学/間 寧』『娘に贈る12の言葉/ジム ロジャーズ』『完全教祖マニュアル/架神 恭介・辰巳 一世』『君主制とはなんだろうか/君塚 直隆』

 

今日は参加者多数。この記事の過去ログにもあります2022年ごろの日付の読書会に参加してくれていた大学生が留学から帰ってきて、1年ぶりに参加してくれたのは非常に嬉しかったですね。

『君主制とはなんだろうか/君塚 直隆』:ちくまプリマー新書。中学生でも読める程度にかなり平易にわかりやすく書いてくれています。君主制を政治における権力を一人に集中させる政体・構造と定義し、その点で考えれば人類史においてもっとも古くかつ長く採用された政治体制であるということになる。君主制の成立から衰退までの流れを追うことは、そのまま世界史を知ることに。歴史に興味を持ちたい人はこの書籍をまず読んでみるのは非常に良いと思う。

 

『エルドアンが変えたトルコ: 長期政権の力学/間 寧』:この20年で爆発的な成長を遂げているトルコにおいて、選挙で3連続勝利し15年、さらにそこからも継続して政権を握り続けるエルドアンをベースに、どうすれば民衆からの指示を得られるのか?その力学は?を解説した書籍。日本人は東洋史やヨーロッパ史をよく学ぶが、メソアメリカ、アフリカ、中東の歴史や国について学ぶことは少ない。自分から遠い存在を学ぶことは、自分の枠を広げることに直接的につながる。知的好奇心を満たしながら物事を多角的に捉えるヒントを得られる書籍としても非常によし。

 

『美術を書く/シルヴァン・バーネット』:美術作品のキャプション、解説を書く人のための専門的書籍。実例多数。読書会では読むことは出来なかったが非常に興味深く読みたいなと思った本。

第50回ー2024年3月28日

『嫉妬論 民主社会に渦巻く情念を解剖する/山本 圭』『悪について/エーリッヒ フロム』『大坂 民衆の近世史─老いと病・生業・下層社会/塚田孝』『自由が上演される/渡辺 健一郎』『心理的安全性 最強の教科書/ピョートル・フェリクス・グジバチ』『ソシュールを読む/丸山 圭三郎』『記号論講義―日常生活批判のためのレッスン/石田 英敬』『人間学のすすめ/北尾 吉孝』

 

今回は哲学書が多く、過去一番むずかしい読書会となった。久々に主催者としては打ちのめされましたが、こういった書籍が登場すると燃えます。とても嬉しいことです。以下、今回現場で読んだ2冊。

 

『嫉妬論 民主社会に渦巻く情念を解剖する/山本 圭』:嫉妬とは何か?対処法や処方箋は?といった本ではなく、政治や経済のシステムの中で、嫉妬とはどのように機能しているか?を分析する異色の本。本来、嫉妬は心理学の分野であるが政治や社会システムから述べている。「稼いでいる他人を羨む嫉妬感情を持つ人たちが高収入者を勝手にチェックする機構になり、それは収税吏として無償で働く」といった観点などは非常に面白い。

 

『記号論講義―日常生活批判のためのレッスン/石田 英敬』:打ちのめされた本。20分ではまるで理解できず要旨をつかめなかった。おそらく「記号」という観点で社会やメディアを分析するといった趣旨なんだが、そもそも「記号とはなにか?」「記号論とはなにか?」の前提がわからない。少なくとも、一般名詞的な用法としての「記号」(道路標識や代数XやYなど)を指していないことはわかったが、では何を指しているんだろうか。世間一般で使われている用語である「記号」を、あえてその使い方ではなく利用する意図もまたわからず、読み手としてh混乱がより深まる。哲学は著者が用語を作って解説することはよくある形式であるが(たとえばイデア、テーゼ、など)、これが一般名詞(今回でいうと"記号")になった途端、非常に理解が難しくなる。そういった体験が得られただけで個人的には非常に満足で、脳みそに良い刺激のある時間だった。薄明塾の読書会としては大正解。

第49回ー2024年3月14日

『死なないための暴力論/森 元斎』『日本習合論/内田樹』『失敗の科学/マシュー・サイド』『感染症の歴史学/飯島 渉』『先生、犬にサンショウウオの捜索を頼むのですか! /小林 朋道』『残り97%の脳の使い方/苫米地英人』『ペリリュー玉砕 南洋のサムライ・中川州男の戦い/早坂 隆』

 

今日も唆る書籍が大集合。自分では絶対に視界に入ってこないだろうなぁという本が登場するのは読書会の楽しみですね。大阪読む読書会ではさらに”その場ですぐ読める"のが魅力でもあります。

 

『感染症の歴史学/飯島 渉』:新型コロナウィスルを「歴史学」に組み込んで評価するという本。歴史といえば積算する情報の整理整頓と評価にあります。人類史において唯一「情報社会」で起こったこのパンデミックでは、ありとあらゆる情報が飛び交いました。それは負の面もあって、ガセ情報の類も多かったということ、また、それらの情報の多くがまだ数年以内の出来事にもかかわらず削除されはじめていること。ガセ情報から守るためにYoutubeはAIを利用して大量の動画を削除したそうです。それによって誤った情報から人々は守られましたが、誤った情報が流布したということもまた「歴史」。ひとつの学びが無くなったとも言えます。このような視点を楽しめる本。

 

『日本習合論/内田樹』:あとがきにて著者は「あらゆる情報が単純化され分かりやすく処理させること。そしてその行為が100%良いものだとして受け取られる社会。それに"恐怖心"を感じたからこの書籍を著した」と書いていました。これに対して私はまったくの同感で、複雑なものを単純化しすぎることは、人間の知性を恐ろしい速度で劣化させていくだろうと同じく考える者です。単純化によって濾過された情報だけを接種するのであれば、もはや人間には読書なんて行為は必要ありません。2024年現時点においてAIに要約させれば事足りるからです。しかし、自らの目や脳を使って本を読み内容を自身で咀嚼するという行為それ自体が、人間の脳を鍛える行為になっています。こうして鍛えられた脳だけが、新しい発想や楽しみを見つけられるチカラをもっています。このあたりは薄明塾が行う3月の公開講座「脳科学」や4月の公開講座「ゲームデザイナーが教えるアイデアの生み方」などのキーポイントです。

第48回ー2024年2月29日

『科学者たちが語る食欲/デイヴィッド・ローベンハイマー』『カヨと私/内澤旬子』『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力/帚木 蓬生』『天才科学者はこう考える 読むだけで頭がよくなる151の視点/ジョン・ブロックマン』『〈公正(フェアネス)〉を乗りこなす: 正義の反対は別の正義/朱 喜哲』『生成AI時代 あなたの価値が上がる仕事/田中道昭』『理不尽な進化/吉川 浩満』『なぜ倒産 平成倒産史編/日経トップリーダー・帝国データバンク・東京商工リサーチ』『お伽の国-日本: 海を渡ったトルストイの娘/アレクサンドラ トルスタヤ』

 

人文科学に関わる熱い書籍群たちが揃いました。どれもこれも「他者の視点」があるからこそ得られる本。自分の枠外にある本を知れるのが読書会の楽しみですが、大阪読む読書会では「その場で読む」ので、興味をもったタイミングで自分で読めるのがさらに魅力です。以下は今回私が読んだ2冊。

 

『カヨと私』:小豆島でヤギと暮らしはじめたイラストレーター・エッセイストの実録エッセイ。人間同士も言葉がなくとも伝わるノンバーバルコミュニケーションがありますが、ヤギやその他の動物ともノンバーバルに感情豊かなコミュニケーションが出来ます。素晴らしく瑞々しい心地よい文体が、どんどんページを進め、彼女らの生活空間へと読み手を連れて行ってくれます。

 

『科学者たちが語る食欲』:生物は「自分が食べるべきもの」をどうやって選んでいるのか?という生物のシステムとしての食について。ヒヒやバッタやハエ、自然界にいる哺乳類や虫など多くの種の食行動を研究し「たんぱく質ターゲット」という共通の食選定基準を発見。それは人には当てはまるのか?までの検証と仮説。

第47回ー2024年2月15日

『非科学主義信仰 揺れるアメリカ社会の現場から/及川 順』『新編「男の作法」/池波正太郎』『自分の言葉で語る技術/川上徹也』『笑えて、泣けて、するする頭に入る 超現代語訳 幕末物語/房野史典』『「笑い」の解剖:経済学者が解く50の疑問/中島 隆信』『ゼロからわかる 知らないと損する 行動経済学/ポーポー・ポロダクション』『パラサイト難婚社会/山田 昌弘』『バカと無知/橘 玲』『お伽の国ー日本―海を渡ったトルストイの娘/アレクサンドラ トルスタヤ』『法華経とは何か-その思想と背景/植木 雅俊』『大坂 民衆の近世史/塚田 孝』『暗黙知の次元/マイケル ポランニー』『数学する身体/森田 真生』『頂きはどこにある?/スペンサー・ジョンソン』『争わない社会: 「開かれた依存関係」をつくる/佐藤 仁』『マンガでわかる! セールストークの基本/松田 友一』

 

参加者11名にて2テーブルで運営。主催者側に登場した書籍としましては

  • 『非科学主義信仰 揺れるアメリカ社会の現場から/及川 順』
  • 『自分の言葉で語る技術/川上徹也』
  • 『「笑い」の解剖:経済学者が解く50の疑問/中島 隆信』
  • 『暗黙知の次元/マイケル ポランニー』
  • 『数学する身体/森田 真生』
  • 『マンガでわかる! セールストークの基本/松田 友一』

笑いの解剖学では、笑いの起こるメカニズムがフローチャートで図式。不自然さや解放感といった笑いの要素と言われる内容を非常にわかりやすく整然と列記している点が面白かった。このフローチャートを用いてのイジメと笑いの違いの説明などは興味深い内容。

就職活動で苦戦する大学生の持ってきてくれた「自分の言葉で語る技術」では、借り物言葉と自分の言葉(や本音)の違いや出し方、数学する身体では、人類はなぜ数字や数学を生み出し、どのように発展してきたかの話。特に「1つの道具が生まれると、それに付随する道具が次々に生まれて生態系を成していく(たとえば包丁が生み出されると、砥石やまな板が生まれる)」道具の生態系が数学という分野でも当てはまるよ、というたとえ話は理系でなくともわかりやすく楽しい。

いまだわかりやすく解明はできない「暗黙知というモノ」、コロナ禍前後で大きくキリスト教信者が増え、さらにQアノンなどの非科学信仰が増えるアメリカの事情など、今回も幅広く興味深い内容ばかり。

自分の枠の外にある知識や感情に出会うには、誰かのチカラを借りる必要がありますが、読書会にはその機能があると改めて思いました。

第46回ー2024年1月25日

『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力/帚木 蓬生』『「普通」に見えるあの人がなぜすごい成果をあげるのか 17万人のAI分析でわかった新しい成功法則/越川 慎司』『海馬 脳は疲れない/池谷 裕二・糸井 重里』『読書の価値/森 博嗣』『人口減少社会の未来学/内田 樹』『古代アメリカ文明 マヤ・アステカ・ナスカ・インカの実像/青山 和夫・井上 幸孝・坂井 正人・大平 秀一』

 

ある程度の教養を学んできた人間にとっては「論理的に効率的に最短距離を走るより、はた目には意味がなさそうで遠回りに思えるような事ほど重要で効果がある」ということは共通認識だと思う。シンプルにいえば「役に立たなそうなことほど、役に立つ」のである。

ネガティブ・ケイパビリティはその点を魅力的かつ暖かく述べているし、真逆に位置しているように思える『AI分析でわかった成功法則』でも「伸びて活躍する社員ほど、答えを探すより自分で考える工程を踏んだり、ショートカットせず遠回りする傾向がある」といった同様の結果が見つかっている。

対極に位置するように見えるものからも共通項が見つかると読書や知識欲としては面白さを感じずにはいられないなーと思います。

自分では選ばない書籍、自分には無い視点が流入してくるこの読書会スタイルは大変におもしろいです。

第45回ー2024年1月10日

『世阿弥/鎌田東二』『「変化を嫌う人」を動かす: 魅力的な提案が受け入れられない4つの理由/ロレン・ノードグレン』『匂いが命を決める/ビル・S・ハンソン、大沢幸子=訳』『反応しない練習/草薙龍瞬』『あなたのなかのやんちゃな神さまとつきあう法/金城幸政』『すごい言語化/小暮太一』

 

自然科学から人文系まで幅広く。どのような視点からも人間の善き在り様というものにはさほど差はなく、仏教視点でも世阿弥の能視点でも「変化を嫌う」の書籍でも、極意の部分はだいたい似通う。ただし、具体的に何をすれば?についてはいまだ回答無し。「変化を嫌う人を動かす」の書籍にも登場したが「この課題にアプローチして行動変容させることは非常に難しい。難しいながら一定の方法論はある」といった真摯な話題の展開をしている。

何が問題か?何が定義か?どういった在り様が良いか?はわかっていても、そのために何をすべきか?はまだまだ確立できない。もちろん、そんなものが確立されてしまうと人間はそれをやっていれば良しになるわけであって、人生の楽しみというのはすごく減ってしまうものと思う。どんな物事にも、「解き明かし、攻略する喜び」がある。

第44回ー2023年12月26日

『世界のマーケターは、いま何を考えているのか?/廣田周作』『D2C 「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略/佐々木康裕』『世阿弥/鎌田東二』『小さな会社の生きる道/中川淳』『反応しない練習/草薙龍瞬』『争わない社会 「開かれた依存関係」をつくる/佐藤仁』『所有と分配の人類学/松村圭一郎』『今日、誰のために生きる?/ひすいこたろう・SHOGEN』『とにかく仕組み化/安藤広大』『慧眼<問題を解決する思考>/大前研一』『ローマから日本が見える/塩野 七生』『チーズはどこへ消えた?/スペンサー ジョンソン』『子どもは40000回質問する~あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力~/イアン・レズリー』

第43回ー2023年12月14日

『ビジネスシーンを生き抜くための仏教思考/松波 龍源, 野村 高文』、『ずっとやりたかったことを、やりなさい/ジュリア キャメロン』、『群集心理/ギュスターヴ・ル・ヴォン』、『鬼滅の社会学/井上芳保』、『なぜあの人の話に納得してしまうのか/中谷 彰宏』、『朝イチの「ひとり時間」が人生を変える』ほか。

 

仏教思想の書籍は、ビジネスシーンで話題に上がるけどなんとなーくになっている単語(VUCA、ポスト資本主義などの)を取り上げて、仏教の視点から分析するという興味を引く入り口から、ゆるくわかりやすく「相対の論理学」である仏教思考を解説してくれます。鬼滅の社会学で解説されていた「日本人の中にある武士道な、仏教な気持ち」への憧れへと通じる部分もあり。

ずっとやりたかったこと〜はモーニングルーティンを持つ重要性をいい、朝イチの「ひとり時間」〜はナイトルーティンの重要性を解く。

 

それぞれがそれぞれに書籍を持ち寄ったはずなのに、なぜか本と本につながりがあって、化学反応を起こす。

それを「持ってきた本の紹介や感想」というスタイルではなく、「その場で読むから、その場ではじめてつながっていたことを実感する」から、"読む"読書会は面白い。

第42回ー2023年11月29日

『争わない社会/佐藤 仁』、『「甘え」の構造/土居 健郎 』、『地球規模の気象学/保坂直紀』、『王を殺した豚 王が愛した/ パストゥロー,ミシェル』、『言語の本質/今井むつみ・秋田喜美』ほか。

 

歴史という科目はたいてい出来事や人物を中心に展開します。先日の読書会では「食卓の世界史」という「食」で歴史を追う書籍が登場し、「世界史は化学でできている」という「化学」で歴史を追う書物が登場しました。

今回は「動物」を主軸として歴史を追う書籍『王を殺した豚 王が愛した/ パストゥロー,ミシェル』が登場。また違った視点で人類史や文明を見ることができ、知的好奇心が刺激されました。

第41回ー2023年11月16日

食卓から世界史を読み解く書籍と化学から世界史を読み解く書籍が同時に登場。何かを学習するときには一本筋を通したテーマがあると理解しやすいことは共通ですが、両方の書籍ともにそれがよく現れていると思いました。

写真下にあります「発話の権利」が特に難解な書籍で、コミュニケーションを「やりとり」や「伝達」といった文脈ではなく、発話者と聞き手の権限の移動に着目して分析できないか?というものでした。論文集となっており、20分で趣旨を読み取るにはハードルが高いですが、集中した平日夜の2時間としては最高に濃い時間を過ごせました。

第40回ー2023年10月25日

社会人を中心に6名の方が参加。主催の私は開始30分前に梅田ジュンク堂の新書コーナーにて4冊選んで購入して持ち込み。「新幹線全史」「教養の人類史」「ランキングマップ世界地理」「理不尽な進化」

全体的に言語と思考と世界の関係性に関する書籍が多めながら、新幹線全史やランキング地理が彩りを与えてくれています。特に新幹線全史は「なぜそこを走っているのかを日本政治の当時の事情から」ということで、近現在の日本政治の流れを新幹線誘致という流れから解説した非常にそそる書籍でした。

リレーして2冊を読む。仕事後の19:00〜、1時間半で最高に濃い時間を今日を過ごせました。

第39回ー2023年10月21日

建築学科の高専生から40代の方まで幅広い年齢層でした。

人間学や現代哲学の潮流を把握できる書籍からドイツ史、中国「唐」の時代の貞観政要、冷戦から現在の流れまでを解説する地政学の書籍、世界中で大きな影響を与えている認知症の書籍など、その場で読んでシェアする2時間としては最高に多彩で濃い時間となりました。

第38回ー2023年10月5日

遺伝子研究の観点からの人類の起源〜現在「人類の起源」、食文化からみた人類の起源〜現在「食が動かした人類250万年史」、世界をデータで見直すFACT FULNESS、共感という機能は人類にとって本当に善なのか?を問う「反共感論」、それぞれが自由に本を持ち寄ったはずなのに一貫したテーマが感じられた痺れる読書会でした。

第37回ー2023年9月17日

名著「読書について」、USJ建て直しの森岡さん組織論、アメリカのキリスト教史

第36回ー2023年4月15日

名著「ルワンダ銀行総裁日記」を持ってきた大学生と大人が学ぶ地政学

第35回ー2023年4月01日

写真忘れのため記録無し。

第34回ー2023年3月11日

詩学と陽明学とチームワーク。振り幅がすごい。

第33回ー2023年3月4日

武者小路実篤の哲学書からイギリスについて。

第32回ー2023年2月25日

物理・数学の書籍からフランス人のファッションまで。

第31回ー2023年2月18日

宗教から食品まで

第30回ー2023年2月11日

高校日本史の教科書(山川日本史)と日本人の氏名の誕生の歴史を読み比べていく非常に濃かった読書会。

第29回ー2023年1月28日

ソニーの半導体から認知科学、英語学習法など

第28回ー2023年1月21日

写真撮り忘れのため記録なし

第27回ー2023年1月14日

道徳の棍棒外交たる現代のドイツナショナリズムvsドイツ出身愛の哲学者フロム

第26回ー2023年1月7日

近世近代のイギリスからリーンスタートアップの本まで

第25回ー2022年12月24日

ジャーナリズム本や哲学書など

第24回ー2022年12月17日

孟子の革命思想からオランダから愛についてまで。

第23回ー2022年12月10日

妻のトリセツを学びながら築地本願寺の経営学を学ぶ日

第22回ー2022年12月3日

名著「文明の衝突」が登場

第21回ー2022年11月26日

プロゲーマー梅原大吾から半導体まで。

第20回ー2022年11月19日

二村ヒトシの哲学名著「すべてはモテるためである」やトヨタ生産方式まで。

ベルギー本はベルギーに留学予定の阪大院生(理系)の子の持ち込みです。

第19回ー2022年11月12日

ベルギーについてよく知れる本から椿井文書という偽書の歴史本まで。

第18回ー2022年11月05日

関西学院大学の関連高校にあたる「啓明学院」の創立者の本「世の光・地の塩」というレア本が登場。

第17回ー2022年10月29日

古典的名著から最新のAIの話まで。

第16回ー2022年10月22日

古典的名著の少女漫画ほか。この日は「うる星やつら」や「はいからさんが通る」なども登場。

第15回ー2022年10月15日

USJの建て直しから地政学にロスチャイルド家の話まで。

第14回ー2022年10月8日

現代EUのジャーナリスト本から資本論から矢沢永吉まで。

第13回ー2022年10月1日

着せ替え人形は恋をするのまりんちゃんと資本主義の歴史の温度差がすごい。

第12回ー2022年9月24日

本によって本の読み方を変えようという観点での「読書術」についてみんなで議論しました。

第11回ー2022年9月17日

写真撮り忘れのため記録無し

第10回ー2022年9月10日

このあたりから参加者が安定して増えました。

この日は心理学関連の本が多いことが目立ちます。

第9回ー2022年9月3日

音律と音階の科学が非常に面白かったことが記憶に残っております。

第8回ー2022年8月27日

ヒトはアルコールをどのように分解するのか?をキチンと知るために学会の論文集を読みました。

第7回ー2022年8月20日

書店めぐりのときの写真のみ残っていました。

第6回ー2022年8月13日

写真撮り忘れのため記録無し

第5回ー2022年8月6日

写真撮り忘れのため記録無し

第4回ー2022年7月2日

第3回ー2022年6月28日

第2回ー2022年4月2日

写真忘れのため記録無し

第1回ー2021年11月23日

20211123読書会#1

第1回は論語をみんなで読みました。

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